pipette_vol14_winter_2017
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8第 回14良寛良寛さん手まりつきしようお酒も少しだけどタバコ好きでしょお金も必要だろう良寛江戸時代後期の曹洞宗の僧侶で歌人・漢詩人・書家。俗名、山本栄蔵。現・新潟県出雲崎の名主の長男として見習時に村人の争いの調停や盗人の処刑などに直面し、18歳で出家。その後、22歳で玉島(現・岡山県倉敷市)円通寺の国仙和尚に師事。国仙死後、師より賜った杖をついて諸国を放浪。父母の死後、新潟に戻り、現・燕三条の国上寺下の五合庵、麓の乙子神社境内草庵、地元名士宅の木小屋に住んで、医師や学者らと詩や書を交流し、地元の子どもらと遊んだ。托鉢の生活態度を崩さず、のちに「清貧」(中野孝次)と称された。直腸がん(藤井正宣医師らの推定)で74歳没。良寛 様  男性73歳検査結果報告書※国仙は死ぬ直前の寛政2年冬、良寛を呼んで次のように諭し、藤の木の杖を渡して良寛に印可(弟子に法を授け、悟りを得たことを証明認可すること)を与えました。「良よ。お前は一見愚の如くに見えるが、いまやお前が得た道は、どうころんでもゆるがぬひろい道だ。……わしはお前の今日の大成を祝って、1本の杖を授けよう。……さあ、どこへ出かけてもよい。到るところにお前の世界がある。どこでもよい。お前の部屋の壁に立てかけて、午寝(ひるね)するがよい」。これ以降、〈大愚良寛〉と自称して、師の教えを生涯守ったことになります。※本編はフィクションです。父上、良寛はまだカレイになれません待て!どこへ行く!親に叱られて上目でにらむような子はカレイになってしまうぞ!何をする気だ検査項目所見と検査結果大腸内視鏡検査直腸部にいびつな腫瘤及び出血を認める赤血球数250万/μL(貧血状態)ヘモグロビン7.0g/dL(貧血状態)CEA120ng/mL(基準値:5以下)便潜血反応陽性病理組織診断高分化型腺がんである托鉢に行こう良寛さんかくれんぼしたいなオラの凧に字を書いてくれない?はい はいお米をどうぞ頂きます頂きます頂きます頂けませんはい はい国仙の杖

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