Pipette vol.27 2020.4 Spring
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The interviewこで何かしら恩返しになる術を見つけることができたら良いなと思ったのが、大きなきっかけです。―ある程度年齢を重ねてから大学に入るという挑戦は、非常にハードルが高いと思いますが。大学を卒業された方が、もう一度、大学に行くのかと考えると、すごくハードルが高くなると思うのですが、経験していないことであれば、「どういうものなのかな」という興味がわきますよね。そういう意味ではハードルはそんなに高く感じなかったです。 だって、大学は普通18歳で入れるものでしょ。18歳の子ができることを、45歳になった私ができないはずはないというところから、入ってみようという思いに至ったのです。ただ、経験をした今となっては、もう一回となると遠慮したいかなという感じはあります。―大学、修士課程を終えられて、今は博士課程ですね。それぞれの課程をクリアする力や、モチベーションをどのように保たれてたのですか。 モチベーションというのは人の感情にすごく左右されるので、維持することはすごく難しいと思っています。 私はモチベーションというよりは、新しいことに挑戦するという気持ちを大切にしていました。大学を卒業して修士課程に進むときも、大学院のことは、まったくわからなかったので、行けるなら行ってみたいな位の程度で考えていました。どうやったら行けるのか調べて、先生に相談すると、「推薦で行けますよ」と、「じゃ、行ってみます」と私…。そんな感じだったです。 女優、タレントとして活躍しながら2010年に早稲田大学人間科学部eスクール健康福祉科学科へ入学。予防医学やロボット工学について学んだのち、2014年には同大学修士課程へ進学。ロコモティブシンドローム予防を目的としたロボット「ロコピョン」を開発。さらに、現在も博士課程で予防医学ついて研究継続中のいとうまい子さんにお話をうかがいました。―今、早稲田大学博士課程で予防医学について研究中ということですが、大学入学のきっかけは何だったのですか。 芸能界というのは縦横のつながりがとても強くて、プロダクションに所属せず、個人で活動している私は、うまくいかないこともありました。それでもありがたいことに、いろいろなお仕事をさせていただいています。これは多くの方々のおかげであると思い、何か恩返しがしたいけれど、どうやって恩返しをしたらいいのか悩んでいました。 私は高校卒業して直ぐに芸能界に入ったので、みんなが通った大学に入って、そ大学入学のきっかけいとうまい子人の役に立てる存在になりたい2|Pipette日本臨床衛生検査技師会専務理事ゲスト聞き手Guest:いとうまい子The interviewいとうまい子女優・タレント深澤恵治

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