Pipette vol.29 2020.10 Autumn
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図検査」です。心臓を流れる電気信号の状態から、心臓の機能の状態や、心臓疾患を早期に見つけるための検査です。心電図検査では波形から、狭心症、心筋梗塞、心肥大、不整脈、心筋障害などの病気の可能性を見つけることができます。動脈が閉塞または狭窄することによって、その血流が支配する領域の心筋に栄養が届かず、心筋が死んでしまう状態を言います。一度死んでしまった心筋は再生することはありません。心筋梗塞病巣が古くなると心筋組織は線維組織によって置き換えられます(陳旧性心筋梗塞)。極めて早い段階で心室細動を合併して突然死することもあります。心臓の検査として最も有名なのが「心電心臓に直接栄養や酸素を送っている冠状前胸部に激しい圧迫感や絞めつけられるような痛みがあり、ニトログリセリンや安静で軽快せず、痛みが30分以上持続し、背中、左肩、下顎に痛みが放散していくこともあります。発症は午前中に多く、明確な症状のない無症候性心筋梗塞が高齢者に起こることがある。心電図変化、心筋マーカーで行う。●心電図:梗塞部に応じたST上昇、異常Q波、左脚ブロックなど・モルヒネ、酸素吸入、硝酸薬、アスピリン内服、不整脈のモニタリングと)■カテーテル治療(PCI■経皮的冠動脈インターベンション)、血栓溶解法、冠動脈バイパス術等を行う。・危険因子の除去(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、運動不足)・薬物療法(アスピリン、ACE阻害薬、β遮断薬、他)●心筋マーカーの上昇(血液生化学検査):心筋トロポニン(TまたはI)、CKMB(クレアチニンキナーゼ心筋アイソザイム)の発現、上昇、AST、LDHの上昇●心エコー:局所壁運動異常、左室収縮機能、拡張機能の低下完全な禁煙、有酸素運動(1回30分以上)を週5回、BMIを25未満、糖質、脂肪の摂取バランスに気をつけ、食物繊維を十分に摂取し、食塩摂取を10g/日未満など心筋梗塞/心電図検査心筋梗塞とは生活習慣から気をつけること10|Pipette   -治療 ②慢性期心筋梗塞急性期狭心症労作時の虚血所見ST上昇異常Q波安静時労作時(虚血所見)ST低下T逆転他にも、長時間労働を避け、休日・休息をきちんと取ることが重要です!診断・検査①急性期・再灌流療法(診断が確定しているこ症状

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