Pipette vol.29 2020.10 Autumn
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食中毒は、例年7〜8月に発生件数、患者数ともにピークを示します。飲食物に含まれていた有害・有毒な原因物質を摂取することにより、嘔吐・下痢・腹痛・発熱などの症状を現す疾患を食中毒と総称します。食中毒の原因物質は、細菌性、化学性、自然毒性、その他に大別されます。化学性と自然毒性は毒素型に分けられます。その中で微生物による食中毒の種類は3つのタイプに分けることができます。感染侵入型感染毒素型毒素型食べ物は不完全な加熱調理、残り物の常温放置、冷蔵庫の過信、食材の賞味期限等には十分注意し、自らが感染源とならないよう、一人ひとりが食中毒に対する知識を持って、予防することが重要です。食中毒菌が食品といっしょに口に入り腸管内で増殖し、腸管内に菌が侵入して症状を起こす。食品といっしょに口に入った食中毒菌が腸管内で増殖、毒素を産生し、その毒素により腸管粘膜が侵され発症します。食品中で細菌が繁殖して毒素を産生し、毒素を食品といっしょに食べて発症します。臨床検査技師とは・・・便(うんち)検査編 便(うんち)をマッチ箱にいれ、学校に持って行った記憶がありますか?その時の検査は便の中の寄生虫卵を顕微鏡で見つけることでした。現在、便検査の主流は大腸がんの早期発見のための便潜血検査です。大腸がんやポリープがあると、便が腸内を移動する際に便と組織が擦れて血液が付着します。便潜血検査は目に見えないわずかな出血も検知することが可能です。もちろんそれらの検査は私たち臨床検査技師の大切な仕事の一つです。「食中毒」臨床検査技師のつぶやき3211ピペ子マスコット。本誌に登場し、わかりやすく解説してくれます。Pipetteマスコットキャラクターピペトン臨床検査技師のお仕事を広く周知させるべく誕生した

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