Pipette Vol.4 Summer 2014
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2法政大学総長に就任されたばかりの田中優子先生は江戸学者。女性の社会進出とリーダー論についてお聞きしました。聞き手椙山 広美(愛知県臨床検査技師会会長)(岡崎市医師会公衆衛生センター)岡本 由美(岡山県臨床検査技師会会長)(医療法人天和会松田病院) 注目をメリットに―総長ご就任、おめでとうございます。東京六大学で初めての女性の総長ということでいろいろなところで話題になっています。お2人もそうだと思いますが、仕事をしているときには自分が女性だということはまったく意識しませんよね。この2年間、社会学部長をしていまして、リーダーとしてどのようにすべきなのかということを自分自身学んだり、あるいは教えていただいたり、助言をいただいたりしながら、自分でわかっていったということで、とにかく一生懸命やってきたという気がします。外からご覧になると、女性の総長が非常に珍しいと注目されるのであれば、逆にそれをメリットにしていこうと(笑)。多くの方から取材を受け、メディアにも私がというより大学が出ることになるわけですから、そのときには、法政大学がもともと持っている力とか、学生の能力とか、教員のおもしろさとか、私自身の出身校でもあるので充実した学生時代のときのことだとかをできるだけ話すようにしています。皆さんの技師会で女性会長は多いのですか?―都道府県技師会では私たち2人だけです。少ないのですね。会員の女性比率が高いというお話なのでアンバランスがありますね。―先生は総長選挙で当選されたわけですが。手を上げれば立候補できるということではないのです。たいていの場合、ほとんどの人は総長にはなりたくない(笑)。個人的なメリットはゼロなんです(笑)。地位が上がるとか、責任ある立場にいるということを男性に比べて女性はあまり望んでいないですよね。今回も「なんとかしてください」とか、「ここを一緒に乗り越えていってください」とか、そういうことがきっかけです。さまざまな危機感を共有してきて、議論してきて、その上で、自分たちが考えていることを実践していってくれということで推薦されました。ただし、総長というのは学部の利益代表者ではないので、大学全体をよくしていかなければ、という意識で立候補するわけです。女性が仕事を続けるには―臨床検査技師会の会員も女性の比率が7割近いのですが、男女共同参画をどのように進めていくかが課題となっています。大学教員の場合には女性比率が非常に低いんです。ほとんどゼロに近い学部もあります。全国でだいたい2割。大学院生にはけっこう女性がいますが、そのまま一生、続けていくということになかなかならないんですね。では、人事はどうかといいますと、決して男性を採ろうという動きではないのです。私が学部長時代に女性の新任の先生を決めたのですが、その中のお1人が「出産することになりましたから4月からは赴任できません」と。そのときは、私たちは一生懸命考えたんで

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