臨床検査技師の仕事
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12▶がん医療に関する チーム医療血液成分の分析や超音波検査でがんの早期発見や治療効果を評価。病理・細胞診検査で専門医と協力しながら、がん細胞の有無や種類、遺伝子などについて調べます。▶治験チーム治験の科学的な信頼性及び治験に協力していただいている患者さんの安全性を確保するために、検査データを管理しています。▶呼吸ケアサポートチーム肺や気管、気管支の働きの状態を調べ、診断や治療効果の判断を支援します。▶糖尿病チーム血糖やヘモグロビンA1cの値を検査し、糖尿病の診断や治療効果の判断、合併症の発症予防などに関する情報を提供し、また、自己血糖測定器(SMBG)の管理や使用方法の説明などを通じて、患者さんの血糖自己管理を支援します。▶医療機器安全管理チーム検査に必要な各種医療機器の安全管理や保守点検・試料の品質管理を行い、全国どの病院で検査を行っても、同じ結果になるよう、検査の標準化に取り組んでいます。▶医療安全管理チーム臨床検査に係る医療事故やインシデントに関する情報の収集を行い、事故の起こりにくいシステムの構築、対策を実施しています。臨床検査技師 検査室での実際の検査に加え、外来や病室の患者さんから採血や各種検査に用いられる検体を採取したり、患者さんに検査についての説明を行ったりするなど、より患者さんに近い場所での仕事が増えています。臨床検査の専門家として患者さんや医療スタッフに、いろいろな情報をわかりやすく提供する必要があります。◆これからの臨床検査技師の役割チーム医療における 臨床検査技師の役割◆チーム医療とは 現在の医療は、医師を中心に看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士などの医療職がそれぞれの高い専門性を生かし、患者さんの状況に合わせた最善の医療を提供することを目的としたチームを構成しています。臨床検査技師もそのチームの一員として、臨床検査の専門家として診療に積極的に参加しています。▶感染症対策チーム院内感染予防の各種情報を発信。病気の原因菌を特定し、薬剤効果などの情報提供を行います。▶栄養サポートチーム検査データから患者さんの栄養状態や全身状態を評価し、サポートの必要性や効果の判定を行い、合併症を予防し生活の質の向上をめざします。▶救急医療チーム24時間365日、検体採取から各種検査の結果を正確かつ迅速に提供し、診断を支援します。▶褥瘡管理チーム検査データから患者さんの褥瘡発生リスクを評価し、褥瘡の発生を予防します。褥瘡がある場合は、原因菌を特定し、薬剤の効果などについて情報提供を行います。▶リハビリテーションチーム脳波や筋電図の検査で脳神経系の働きの状態を調べ、診断や予後、治療効果の判断を支援します。

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