臨床検査技師の仕事
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9超音波検査 脳は眠っているときも目覚めているときも、微弱な電気を出し続けています。その電気信号を増幅し記録するのが脳波検査です。また、睡眠時無呼吸症候群の重症度判定や、脳死の判定などに利用されています。てんかん発作が疑われる患者さんには、光や音、深呼吸などいろいろな刺激を与えて脳の反応を調べます。脳波検査 循環器系検査は、心臓や血管など全身の血液循環に関する状態を調べる検査です。心臓の拍動を電気現象として捉える心電図検査では、心臓の脈の乱れや狭心症などの病気がないかを調べることができます。また、心臓の拍動によって発生する脈圧や心音を波形として記録し、心臓や血管系の機能を評価します。動脈硬化の程度も確認でき、メタボリックシンドロームなどの予防にも役立っています。心電図 (循環器系) 検査 超音波検査は、人の耳に聞こえる音の周波数よりさらに高い音である超音波を用いて体内の組織を画像化し、異常の有無を判断します。この検査では心臓や、肝臓・胆嚢・脾臓・膵臓・腎臓などの腹部臓器、乳腺・甲状腺などの体表臓器、大動脈などの血管系、膀胱・子宮などの骨盤内臓器といったあらゆる臓器の観察に用いられます。また、胎児のスクリーニング検査にも有効的です。超音波検査は、検査技師の書く結果が診断や治療方針を決定することも多く、とても責任を感じます。ですがだんだん良くなっていく患者さんを見ていると嬉しく、やりがいを感じます。また熊本地震の時には車中泊によるエコノミークラス症候群の検査で検査技師が活躍しており、被災地の皆さんに貢献することができました。山田裕太朗(山梨県立中央病院)技師からの一言生理機能検査(生体検査)超音波検査、心電図(循環器系)検査、脳波検査、呼吸機能検査、聴力検査、味覚・嗅覚検査、熱画像検査、MRI検査、眼底写真検査などがあり、患者さんの体から直接情報を記録して、体の状態を調べます。

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