Pipette Vol.22 Winter 2019
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11●2つの公益目的事業新公益法人制度の施行に伴い、平成24年3月23日、内閣総理大臣より認可を受け、平成24年4月1日付けで設立登記を完了し、一般社団法人日本臨床衛生検査技師会(日臨技)として新たに出発しました。日臨技は、臨床検査技師の職能団体として、臨床検査技師並びに衛生検査技師の制度・身分の確立や学術・検査技術向上のために研鑽を重ねる目的を有しながらも、国民の健康増進及び公衆衛生の向上に寄与する「臨床検査精度保障事業(標準化事業)」と「臨床検査精度管理事業(調査事業)」を公益継続事業として、一般社団法人として認められました。●外部精度管理調査の歩み前述のとおり、日臨技が行う「外部精度管理調査」は公益目的事業となります。「いつでもどこでも」同じ検査結果が得られることは、国民の健康維持増進に欠かせません。参加施設数では、国内最大規模の臨床検査精度管理調査に成長するとともに、この精度管理調査をベースに、「精度保証施設認証制度」を構築することができました。日臨技では、1965(昭和40)年に第1回臨床検査精度管理調査を実施しました。以来、50年以上の歴史を積み重ね、全国規模の外部精度管理調査では、唯一、臨床検査の全分野を網羅しています(下掲表参照)。近年は、4000を超える全国施設からの参加があります(下掲グラフ参照)。●外部精度管理調査への受検を今回の厚生労働省令では、医療機関の実情に鑑み、「努力義務」とされていますが、外部精度管理調査の受検は、医療機関の臨床検査結果が標準範囲内にあり、信頼に足りるものかどうかを確かめる重要な方法で、必要不可欠といえます。全国の医療機関数は、病院でも8000以上(厚生労働省医療施設動態調査)とされていますから、まだまだ十分な受検状況とは評価できません。医療機関の管理者におかれましては、日臨技が行う「外部精度管理調査」の内容を確認して、ご活用いただくことをぜひともお願いするものです。日臨技が行う「外部精度管理調査」とは日臨技精度管理調査分野 ※選択申込可能基本項目(①臨床化学、②免疫血清、③血液、④一般)微生物A(グラム染色、フォトサーベイ)微生物B(微生物すべて:グラム染色、細菌同定2種、細菌薬剤感受性1種、フォトサーベイ)輸血A(ABO 血液型、RhD血液型)輸血B(輸血すべて:ABO 血液型、RhD血液型、不規則抗体スクリーニング、同定試験、試験管法凝集反応)遺伝子A(結核菌群定性)遺伝子B(遺伝子すべて:結核菌群定性、HCV定量、HBV定量)生理細胞病理2500施設到達(2003年)2000施設到達(2000年)1500施設到達(1990年)1000施設到達(1984年)第1回774施設(1965年)4000施設到達(2017年)3500施設到達(2013年)3000施設到達(2007年)2000年~遺伝子分野追加2003年~○△×3段階評価導入2011年~ABCD4段階評価導入JAMTQCsystem完成(完全Web化)

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