Pipette vol.29 2020.10 Autumn
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理できないのであれば海外に行くのは怖いと思いますし、海外にはもっと恐ろしい病原体がたくさんいますので要注意です。―体を鍛えたり健康に、日々努力はしていますか。 していないですよ。普段は動いているので、できるだけ休む・寝る、ですね。歩き回って生き物を探しているので、どちらかというとインドアです。家からは出ません。キャンプなどよく行くでしょうと思われるのですが、行かないのです。もちろん、現地でホテルもない、宿もなければ野宿しますけれども(笑)。―テレビ番組の「水を抜く大作戦」で先生は、危険な動物の取り扱いに非常に長けていらっしゃいますよね。動物に噛まれたとか、また噛まれないような取り扱いには、コツなどあるのでしょうか。 特にないのですが・・(笑)海外などでも、いろいろな特殊な生き物を扱ってくると、大体パターンが決まってきます。その生き物を知れば、行動・動き・可動範囲などが分かりますので、比較的扱いが容易です。どの生き物もパターンがあります。生き物は怖いときは怖い表情、嫌なときは逃げるとか、全部決まっているのです。 また、野宿のテントでは、靴が外にあればサソリが入るだろうから朝は靴を履く前に中を必ずチェックします。生き物をよく知れば、回避できると思います。―私どもは、主に病院等で臨床検査に関わ 今回は、先生の自然に対する、種の保存をいかにやっていくか、具体的に行動、そして先生のライフワーク、そしてフィールドワーク、熱い思いをお聞かせいただきました。先生のますますのご活躍とご発展を祈念しています。ありがとうございました。 次回は、舞台・ドラマ等で活躍中の女優仁科亜季子さんをお迎えいたします。どうぞお楽しみに。る職能団体です。日頃、臨床検査技師や、臨床検査データ等に関して、何か興味を持たれるということはありましたでしょうか。 健康というのは常に考えます。私は好きな仕事を思い切りやれていますけど、これは健康でなかったらできないことです。まず基本は自分のことを知って、自分の体調を知る、それはプロに検査してもらい、教えてもらいながら、自分はどこまでできるかというのを、いつも測っています。―最後に生物の多様性と種の保全ということを考えて、先生から広く国民に何かアピールすることがありましたら、本誌を通して、読者へのアピールはありますか。 生態系の保全、生物保全ということを考えたときに、生き物との関わりについて、いろいろ常日頃考えていただくといいと思います。 最近多いのがカメです。ご高齢になって、自分がデイケアに行くようになってしまったから、カメの世話ができない、という相談を受けることが多いです。生き物の寿命というものも考えていただくといいと思います。ゾウガメは200年寿命がありますから、本当に飼えますかと。買うお金はあったとしても、その命を最後まで守れる、そういう環境にありますかと。そこまで考えて生き物と接していただくというのがいいのかなと思います。それが、日本だけではなくて、世界の生き物を守ることにつながります。インタビューを終えて6|Pipetteプロフィール : 1979年静岡県生まれ。静岡大学大学院教育学研究科修士課程修了後、岐阜大学大学院連合農学研究科博士課程修了。農学博士。静岡大学教育学部講師。爬虫類ハンターとして世界中を旅して爬虫類の生態調査を行なっている。主な著書『世界ぐるっと爬虫類探しの旅』『爬虫類ハンター加藤英明:が世界を巡る』(共にエムピージェー)など多数。:『ザ! 鉄腕! DASH!!』(日本テレビ)『緊急SOS! 池の水ぜんぶ抜く大作戦』(テレビ東京)などに出演。主な出演番組Youtubeチャンネルも開設。静岡大学教育学部講師加藤 英明Kato HideakiGuest:加藤 英明*The interview

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