Pipette vol.34 2022.1 Winter
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に考えていました。なんとしてでも芸能界に入りたいというのはずっと思い続けていました。結果、そのような思いが成就できたと信じています。そればかりではありません。やはり、人と人との繋がりが非常に大きいと思います。何でもそうですけど、きっかけというのは、いくら自分に力があったとしても、それだけでは成し得ません。やはり人間関係の部分が大きいですね。―やはり少しのきっかけを逃さず、それをきちんとタイミングよく捉える、それは個人の努力も必要ですが、いつもどこを見ているか自覚し続けるということですね。芸能界に限らず一般社会でも同様ですが、一人の力だけではまずできないですね。周りの人間関係でしっかりと支えてもらい、そこに信頼関係が生まれ、そして次のチャンスをもらえたという、その積み重ねで今があるということですね。 芸能界は非常に薄情なところです。もう、こいつはいらないとなれば簡単に切られてしまう所なのです。でも、もう一回使ってみようという再チャレンジもあります。同じようなタイプのキャラクターの人が2人いたとして、そのどちらを使うかということになれば、最終的には、やはりプロデューサーとの人間関係、関係性で決まることが多いです。 僕は実家が商売をやっていたので、人様にはきちんと頭を下げてという礼儀や節度などをきちんと教えてもらっていたことが良かったんだと思いますね。知らないうちに身に付いたのかもしれませんが、今思えばそれが役に立ったと思っています。今でも我が家では腰を低くしていますが(笑)。―私の家も同じです。小さくなっています。 お互いに。小さくなっているほうが勝ちですから(笑)。でも、折角チャンスを与えてもらっても、そのチャンスをちゃんと活かせないとダメですよね。皆からヨイショされたとしても、きちんと仕事をこなすということは容易なことではありません。明日どうなるか分からないから、毎日毎日自分の体を鍛えて、自分を何時もある意味できちんとしていなければいけないと戒めているということです。旺盛だなと思って見ていました。例えば、陸上部でやりなげをしていましたね。当時、やりなげはあまりメジャーな競技ではなかったですよね。 やっていました。競争率の低いところで頑張りました。県大会に出場できそうでしたから。(笑)―それから強烈に思い出すのは、文化祭でのシェイクスピア作品のロミオとジュリエットのロミオ役でしたね。 あの頃、私自身は人前で演技をするなんて到底恥ずかしくてできないと思っていました。でも、峰さんは「よし、やる」と率先して手を挙げて、堂々と演じたではありませんか。その時の峰さんのバイタリティーは、私とは全然格が違うなと思ったものです。 今思えば、その頃から芸能界というものに興味があったのでしょうね。でも、自分の出た高校はすごく田舎で、芸能界など及びもつかない夢のまた夢だと思っていました。―正直、峰さんが芸能界へ入ったと初めて聞いた時には、同級生の誰しもが皆びっくりしましたよ。どうやって自身の夢を叶えることができたのですか? 何でもそうですけど、はじめはやはり何にでも興味を持つことだと思います。そして、興味や少しのきっかけのようなものをとても大切にしなくてはいけないと思います。そして夢を実現するためには、どうしたら良いのかということを、常3

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