Pipette vol.34 2022.1 Winter
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―健康管理のことですが、健康というのは常に身体の健康と、心の健康のバランスを保つということが大事です。心と体が一体になるというのが健康の基本だと言われています。峰さんは、身体の健康については、日々のトレーニングを欠かさず、その維持に努められているというお話をお聞きしました。一方、峰さんが司会をされているテレビを見ていますと、熱心にお相手の話に聞き入ったり、お話をしたりと、どちらかというと自分がこうだと強く主張するよりも自分を抑えて相手を引き出すような仕事ぶりが多いようにお見受けします。ある意味、非常にストレスがあると思うのです。家庭でのストレスも当然あると思いますが、心の健康についてはどのように保たれているのでしょうか? 確かに、いろいろとストレスはあります。むしろ家庭は安らぎですね。僕にとって心の健康というのは、この年齢になってもいろいろと仕事をさせていただいているということは、体の健康が心の健康につながっていると言えます。僕らぐらいの年齢になると、大抵どこかが痛い、調子悪いなど、どこかに何かがあると言いますが、そうしたことが僕は今のところひとつもないのです。調子悪いところが何もないから自分で調整するしかないのです。―ひとつも悪いところがないのですか。それは素晴らしいですね。私も実は先週、山へ登ろうと急に思い立ったんです。あまりにも急だったせいか、友達や山仲間に声を掛けても、みんな腰が痛い、足が痛い、孫の世話をしなければいけないと言って、一緒に登ってくれる人がいませんでした。仕方なく1人で白馬へ行ってきました。自分をコントロールできる力、そして、いつも前に進むという姿を自ら作るということですね。これは見習うところがあります。 どこか過ぎた感じのする言葉ですが、やはり「身体イコール心」だと思います。冒頭で「人生100年、これからが本番」が今回のテーマと仰られました。僕が100歳になった時に身体も心もそうですが、これから自分は何がどのように変わっていくのか約束されたものではありません。僕は芸能界にいますから、今は何だかんだ言ってもいろいろな仕事はありますが、これがしてどのような状況でいられるかということを考えると、正直不安の方が大きいです。だから、その時のために今からひとりでも多くの方との人脈のような繋がりを作るためにも、いろいろなところに声を掛けるようにしています。―私は山登りしていて、日常を忘れて無心で花を見たり、空を見たり、岩を見ながら山頂を目指すという、最高の自分の境地を手に入れることができます。ということで、心の健康は身体の健康ということですね。 心の健康から言えば、私のような商売は、本当に明日をも知れない仕事なわけです。何の保証もありませんから、例えば、これで今日の帰り道に車で交通事故を起こしたら、もうそれで終わりじゃありませんか。だから、そうしたことというのは、日々を生きる上で自分に対する戒めとして、いろいろなことに気を付けてという気の張り方というのはいつも持つようにしています。これは若い時からずっとそうです。僕は、今は特定の事務所に所属しているわけではなく、個人事業主で行っています。ですから、そうした点では気の張り方という緊張感は人一倍持っているつもりです。身体イコール心4|Pipette10年経って自分が80歳になった時に、果たGuest:峰 竜太The interview

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