Pipette vol.35 2022.4 Spring
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正直40歳までは全く気にしていなかったです。(笑)でも40歳を過ぎてからほぼ毎年のように人間ドックを受けるようにしています。何年か前に人間ドックを受けたときにピロリ菌がいるというので、「ピロリ菌を除去しないとあまりいい状況ではないから、もしかしたら害が出てくる可能性がある」と言われたので、ピロリ菌を除去しました。すると年々改善傾向が見られて、「だいぶ胃がいい状態になってきています」と言われて、検査はすごく大事だというのを改めて感じました。最近は定期的に検査をして結果が出て、先生と「どうしたらいいですか」という対策をするのがある意味楽しみになりました。年齢的なことを考えて脳ドックも初めて前回受けたのですが、「すごくきれいな脳をしている。45歳の脳ではないですね」と。「それはどういう意味ですか?あまり使っていないということですか?」「そういうことではないです」と言われて・・・(笑)―最後に、私共は病院等で臨床検査に携わる職能団体です。赤星さんは日頃、臨床検査や検査の値についてご興味とかございますか?実際に臨床検査をする技師さんがいるというところは知らなくて、逆に言うと検査をするようになって初めて知りました。ですから40歳過ぎるまでは知らなかったと言っていいのか、気付いていなかったという感じでした。また、現在のコロナ禍の中、改めて活躍している臨床検査技師さんを知った人たちが増えたのではないかと思います。大変というか、ある意味その分野のプロフェッショナルですよね。―検査を専門にしているので、今回コロナでPCRの検査というところで、報道などでもクローズアップされていました。コロナ禍になって、毎日たくさんのPCRの検査をしているのでしょうか?―そうですね。そもそも今までやっていたものと全然違うレベルの、それだけで桁数が二つ三つ違うところを処理していて毎日大変な業務をしています。我々の業務で病院の検査はそれだけではないですし、第5波までは入院される方の治療をどうするかが中心だったのですが、今回第6波になってから働くスタッフが学校や保育園が休校・休園になってしまって「出勤できません」ということで業務が滞るのがだいぶ増えてきています。検査をする方たちもコロナ感染や濃厚接触者扱いになってしまうと検査できなくなり、検査する側も減ってしまいますね。今後、コロナの一刻も早い収束を願っています。今後とも国民医療を支える専門家として頑張ってください。―本日は、長時間、本当にありがとうございました。赤星さんの益々のご活躍と、ご発展を祈念しております。インタビューを終えて惜しまれながら若くして引退をした赤星さん。現役時代のことや将来のことを語っていただきました。近い将来、監督として縦縞のユニフォームを着ることを期待せずにいられません。次回は、フジテレビのアナウンサーを経て、現在フリーアナウンサーとしてご活躍中の笠井信輔さんをお迎えいたします。どうぞお楽しみに。臨床検査技師について6|Pipetteプロフィール : 1976年4月10日愛知県生まれ1999年亜細亜大卒業後、JR東日本を経て、01年度ドラフト4位で阪神タイガース入団。プロ入り1年目に、盗塁王と新人王を獲得、以後05年まで5年連続盗塁王を獲得し、プロ通算381盗塁は球団最多記録。07年には1,000本安打達成。ゴールデングラブ賞6度受賞。俊足を生かした全力プレーと、06年からは選手会長としてもチームを牽引するが、09年9月、試合中のダイビングキャッチで脊髄を損傷、同年12月に現役引退。小さな体格や度重なるけがとの戦い、現役時代から続ける車いす寄贈活動、野球界発展を目指した野球チーム設立などの自身のあらゆる経験から、現在は野球評論家、プロ野球解説以外でも、各種メディア出演、講演などをおこなう。元プロ野球選手・野球評論家赤星 憲広Akahoshi Norihiro        *Guest:赤星 憲広The interview

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