検査項目の測定原理や意義も充実した、検査室には欠かせない一冊!

内容

 臨床化学検査では物質に対する基本的な概念を理解し、分析機器の仕組みや取扱い方法を熟知しておくことが不可欠なものとなっています。検査室の実務を実践するためには分析装置の原理と取扱いについて熟知し、精確なデータを出すためのノウハウを身に付け、人体成分(検体)の適正な取扱いを知り、生体成分(検査項目)の生化学的・生理学的特徴を把握し、病態との関係について専門家として学び、マスターしておく必要があります。

 本書は臨床化学検査の内容を系統立てて学習できるように構成されています。データ解釈の解説にあたっては、臓器別に具体的な症例を提示し解説されています。それぞれの内容は各分野で活躍する臨床検査技師が、臨地実習前の学生の方、検査室の現場に配属された初級者の方に向けて解説されています。本書一冊で臨床化学の重要事項を網羅できる、充実の内容となっています。

目次

1章 生命のメカニズムと臨床化学
 1.1 生体構成成分と機能
 1.2 生体エネルギー
 1.3 データ判別の知識

2章 機器の原理と方法
 2.1 機器の基本的な取扱い
 2.2 汎用自動分析装置
 2.3 POCT
 2.4 動脈ガス分析
 2.5 電気泳動
 2.6 質量分析
 2.7 その他の分析
 2.8 免疫学的分析法

3章 臨床化学検査の実務
 3.1 検体採取から検体提出までの流れ
 3.2 検体受付から測定までの流れと測定後の処理
 3.3 正確さの確認方法とトレーサビリティ
 3.4 測定の実際
 3.5 日常的な内部精度管理と機器の保守
 3.6 外部精度評価への対応
 3.7 結果の確認方法と報告および臨床サイドへの対応

4章 おもな検査項目
 4.1 無機質
 4.2 糖質
 4.3 脂質
 4.4 蛋白質
 4.5 非蛋白性窒素
 4.6 生体色素
 4.7 酵素
 4.8 骨代謝
 4.9 ホルモン
 4.10 ビタミン
 4.11 疾患マーカー
 4.12 薬物・毒物

5章 臓器別データの解釈
 5.1 肝・胆道・膵疾患
 5.2 腎疾患
 5.3 心・血管疾患
 5.4 内分泌代謝疾患
 5.5 筋・骨疾患
 5.6 感染症
 5.7 肺疾患
 5.8 血液疾患

付録 基準範囲・臨床判断値/パニック値・生理的変動を基にした許容誤差限界・標準物質

略語一覧
査読者一覧
索引

著者名監修:一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
出版年月日2017年発刊
ページ数・判型304ページ A4判
価格(消費税含む)5,720円
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