先輩臨床検査技師に聞きました!「やりがいは?」

佐世保中央病院 
臨床検査技術部
川畑 菜央さん

臨床検査技師のやりがい

臨床検査技師として勤務して7年が経ちました。現在、主に検体検査(生化学・免疫・血液・輸血検査)に携わっています。検体検査は、膨大な検体数を迅速かつ正確に検査しなければならず、時間に追われる日々を送っていますが、その中で、異常細胞や異常値を医師に報告することがあります。異常値が出た際は、患者の病態と合っているか、検体不良はないか、機械・試薬の異常はないかなどを分析し、正確な検査結果を報告しなければなりません。そのためには、学会や研修会等を活用し勉強を続け、様々な専門的な知識を習得していく必要があります。
働きながら勉強することも多く大変なこともありますが、学びを深めることで日々の業務に応用できたり、医師が想定していなかった病気などを一番に発見できた時は、喜びと臨床検査技師としてのやりがいを感じています。

京都市立病院
宮川 大樹さん

“臨床検査技師”という選択に
一片の悔いなし!

皆さんはどうして現在の仕事を選択されましたか?私は大学院在学中に研究よりも実際に患者さんと接したいという思いが強くなり病院で働くことを決めました。現在は生理機能検査部門で勤務し始め6年が経ち、心電図検査や呼吸機能検査、超音波検査、脳波検査など様々な検査に携わっています。検査にいらした患者さんの中には「自分は今後どうなるのだろう?この検査、どんな検査なのだろう?」と不安を抱いている方も多いと感じます。そのような患者さんに、検査中、雑談や検査についての説明をすることで患者さんを笑顔にできると自分も嬉しくなります。また、医師が検査室に検査の様子を見に来た際に検査を行いながらうまく検査所見を伝えられると自信になります。当院では臨床検査技師が救急室に常駐し検査業務を補助するといった新しい取り組みも行っており、今後、検査室以外の場所でも臨床検査技師への期待が高まっていると感じています。

「選んだ理由は?」

福島県立医科大学附属病院
検査部
齋藤 柚香さん

あの頃の思いから…

私が小学5年生の時、東日本大震災を経験し、一瞬にして当たり前の生活が一変しました。福島県では原発事故に伴う放射線の影響が懸念され、当時18歳以下であった子供を対象に甲状腺の超音波検査が今でも実施されています。初めての検査はとても不安だった事を鮮明に覚えています。その中で、不安がる私に優しく寄り添い、迅速かつ丁寧な検査をしてくれたお姉さんに強い憧れを抱き、その思いが臨床検査技師になる決め手となりました。臨床検査技師になって一年を迎え、現在は生理機能検査を担当しています。半年たった頃に、心電図検査の際患者さんから冷や汗と胸痛があると言われ記録を始めると、心筋梗塞の異常波形が目の前に飛び込んできました。先輩方と緊急対応した後に、ストレッチャーで運び出されてすぐ治療が始まりましたが、まさにその時は臨床検査技師が人の命に関わる重要な役割を担っていることを実感した瞬間でした。これからも臨床検査技師の仕事に誇りを持ち、医療従事者として日々挑戦し研鑽を積んでいきたいです。

社会医療法人 きつこう会
多根総合病院
森ア 楓さん

臨床検査技師を目指そうとしている方へ
臨床検査技師の魅力

臨床検査技師と聞くと、最近ではPCR検査をする人であるとまず頭に思いつく方がいるかもしれませんが、臨床検査技師の業務は検査全般に関わってくるため様々な部門に分かれており幅広い知識と技術が求められます。
私は二年目でまだまだ日々勉強の毎日ですが、初めの頃に比べると業務に慣れスムーズに検査が出来るようになり、異常値にも気付くことも増えました。また、検査結果を見て必要な場合は先生に報告するといった臨機応変な対応が迅速にこなせれるようになり、実際に自分が出した検査結果から適切な治療が行われ、患者さんが元気になっていく様子を検査結果より見れる時がやりがいや面白さを感じられる瞬間であり、これからも日々試行錯誤しながらも頑張っていこうと思えます。
このように自分自身が経験を積み成長していくことで得た知識や技術が、患者さんの健康を支えることに繋がり、治療にも貢献できる点が臨床検査技師の魅力であると思います。

国立病院機構 東京医療センター
角田 雅治さん

検査のスペシャリストとして

臨床検査技師になって3年目を迎えました。私が臨床検査技師を選んだ理由は、もともと医療に携わりたいという想いの中、TVで見た顕微鏡を覗いている白衣姿に憧れ、「自分もそういう仕事をしたい」と思ったことからでした。
入職時は検体検査室に配属され、受付から結果報告まで、全体的な流れを理解するとともに、時間外検査の習得に必死でした。現在は微生物検査室で勤務しています。微生物検査では、検査室での業務だけでなく、院内感染対策チーム(ICT)や抗菌薬適正使用チーム(AST)のメンバーとして、他種職の方々と関わりながら業務を行っています。新型コロナウイルス感染症の流行や薬剤耐性菌の拡大が懸念される中、より迅速で正確な結果報告のみならず、関連する情報提供も重要です。臨床検査技師目線の、専門的な情報提供を心がけています。
臨床検査のスペシャリストとして医療に携わっている、というところにやりがいを感じています。

2022年4月当時

pagetop