患者さんの協力が不可欠であるという特徴をもつ呼吸機能検査を、正確に実施するための知識を余すことなく解説しています。

978-4840748667

内容

本書は、臨床検査技師を目指す学生から、臨床検査技師免許取得後初めて呼吸機能検査に携わる卒後5年程度の臨床検査技師までを対象に、呼吸機能検査に関する知識を一から身につけるための教本です。
2021年7月に日本呼吸器学会肺生理専門委員会から「呼吸機能検査ハンドブック」が発行され、基本的な部分では、肺活量(VC)における再現性の基準、努力性肺活量(FVC)における妥当性の基準、再現性の基準が変更となりました。第2版では各項目内容を見直し、「呼吸機能検査ハンドブック」による基準の変更を踏まえて、肺機能検査時に役立つように今の時代に対応した表記、基準、予測式、内容に更新しました。
呼吸機能検査は難しいというイメージを持っている技師の方が多いと思いますが、呼吸機能について理解し“呼吸機能検査は楽しい”と思えるよう、わかりやすい教本に仕上がっています。

本書のポイント
・呼吸機能検査をさまざまな視点からわかりやすく、かつ幅広く解説した1冊。
・イラストや図を多く盛り込み、『読んでいて楽しい』教本です。
・呼吸機能の基礎から検査の実際、エマージェンシー対応、患者心理、画像検査まで網羅!
・豆知識や『一歩先行くための情報』を提供するQ&Aなども豊富です。

目次

1 章 呼吸生理
 1. 1  呼吸機能
 1. 2  検査で使われる記号や略号
 1. 3  呼吸運動とその調節
 1. 4  換気とガス交換
 1. 5  酸素および二酸化炭素の運搬
 1. 6  気体に関する一般法則
2 章 呼吸機能検査機器の測定原理
 2. 1  気流型
 2. 2  気量型
 2. 3  ガス分析計
3 章 呼吸機能検査
 3. 1  肺気量分画
 3. 2  肺活量
 3. 3  フローボリューム曲線
 3. 4  呼吸機能検査データの見方について
 3. 5  ピークフローメーター
 3. 6  機能的残気量
 3. 7  体プレチスモグラフ
 3. 8  クロージングボリュームと肺内ガス分布
 3. 9  肺拡散能力
 3. 10 換気力学的検査
4 章 吸入負荷試験
 4. 1  吸入負荷試験に必要な知識
 4. 2  吸入負荷試験の実際
5 章 呼気NO 濃度測定
 5. 1  呼気NO 濃度測定
6 章 運動負荷試験
 6. 1  呼吸器疾患における心肺運動負荷試験
 6. 2  6 分間歩行試験
7 章 動脈血ガス分析・パルスオキシメータ
 7. 1  臨床的意義
 7. 2  検体の取り扱い
 7. 3  測定時の注意点
 7. 4  血液ガス分析装置
 7. 5  分析項目
 7. 6  血液ガス分析結果の見方
 7. 7  パルスオキシメータ
8 章 呼吸機能検査に特徴的な患者対応
 8. 1   呼吸機能検査の患者心理とコミュニケーション
 8. 2  呼吸機能検査のエマージェンシー対策と対応
 8. 3   身体所見の観察から呼吸機能を予測する
9 章 呼吸器系画像検査
 9. 1  胸部X 線写真
 9. 2  胸部CT 写真
 9. 3  症 例
10 章 検査機器管理
 10. 1  精度管理
 10. 2  感染対策
付録 予測式

著者名監修:一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
出版年月日2024年9月18日流通開始
ページ数・判型280頁 (A4判)
価格(消費税含む)5,280円
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