平成28・29年度会長候補者当選者 告示

第9号様式

選出発 第 3 号

平成28年2月6日

一般社団法人日本臨床衛生検査技師会
会 員 各 位


一般社団法人日本臨床衛生検査技師会
役員候補者選出委員会
(公印省略)

平成2829年度会長候補者当選者告示

当選者   宮 島  喜 文

当選者決定までの経緯ご報告

 本委員会は平成28年1月25日から平成28年2月3日までを立候補受付期間として会長候補者の立候補を受け付けました。
その結果、1名の立候補を受け付けました。
 本委員会は、役員候補者選出規程(以下、「規程」という。)第10条二及び第14条の定めに従い、立候補者の資格審査を行い、規定を満たしていることを確認しました。
規程第30条(条文は下掲)の定めに従い、本委員会は、宮島喜文氏を平成28・29年度会長候補者とすることを議決し、無投票により当選者と決定したことをご報告申し上げます。

規程第30条 立候補者が1名のときは、選出委員会の議決を経てこれを無投票による当選者とする。

従いまして、会長候補者選挙は行われません。

宮島喜文氏が立候補にあたり提出された「候補者の氏名、略歴及び立候補要旨」について本告示に含めることが会員各位の参考に資するものと判断しました。

平成2829年度会長候補者当選者

氏名・略歴

  会長.jpg宮島 喜文   (昭和26年7月28日)
  <社団法人 日本臨床衛生検査技師会>
  平成12年4月〜平成16年3月 理事
  平成16年4月〜平成18年3月 常務理事
  <関東甲信地区臨床検査技師会>
  平成20年4月〜平成22年3月 理事
  平成22年4月〜平成24年3月 会長
  <一般社団法人日本臨床衛生検査技師会>
  平成24年5月〜平成26年4月 会長
  平成26年5月〜現在       会長

立候補要旨

私は日臨技会員のあなたと一緒に輝かしい未来を創ります。

少子・高齢化が進む中、2025年に向けて、国は医療・介護の提供体制の改革を進めています。その中では医療と介護の連携を基に、患者は病院・施設からから在宅への移行を目指した地域包括ケアシステムの構築がなされ、従来の急性期医療だけでなく、回復期や在宅医療・福祉が充実させる諸政策が展開されており、その担い手として医師や看護師、薬剤師、栄養士、リハビリ関係職種は重要な役割を果たすようになりましたが、臨床検査や臨床検査技師は取り上げられていません。

4年前に会長に就任して以来、国会や厚生労働省に臨床検査の重要性や臨床検査技師の活用を強く訴えてきたが、既に2025年に向けてのロードマップは敷かれており、参入する余地はない状況でした。その中で唯一、実現できたものはチーム医療推進の観点からの「検体採取に関する法改正」のみです。

この経緯を踏まえ、次の制度改革に向けては、絶対に乗り遅れることのないように、常に多方面からの情報収集を図り、当会としての方針を決め、政策立案に取り組まなければなりません。

更に、急速な科学技術の進歩はゲノム医療など高度で且つ専門化する方向の中で、常に国民が望む安全で安心で親切な医療の提供に向けて、早期に臨床検査の領域においても検討を深める必要があります。

このような時代を迎え、未来の臨床検査技師像を考える時、臨床検査技師はどのような立場にあるか事実認識を正確に捉えておくことが大切です。

臨床検査技師の前身の衛生検査技師に関する法律が議員立法で成立してから、もうじき60年を迎えます。しかし、医師や看護師、薬剤師などに関する法律が"身分法"として業務制限が付けられているのに、臨床検査技師は、臨床検査技師等に関する法律第2条に定める業務の他、採血、それから昨年から実施できるようになった検体採取についても業務制限がないことから、生命に直接影響がある検査や守秘義務を遵守すべき検査については、業務制限を加えるなど有資格者が実施すべきと考えており、このような現状を一日でも早く解消し、国民の医療の安全と臨床検査技師の法的な地位を確かなものとし、制度上においてもその時代に対応でき、安心して働ける職場を確保することが必要です。その上に、"医学検査"の専門家として、国民の健康増進と及び疾病予防、公衆衛生の向上に貢献することで、医療人とし、国民から信頼されてこそ、臨床検査技師の地位が向上し、勤務・待遇改善に繋がるものと考えます。

私は、日本臨床衛生検査技師会の渉外・法整備を更なる強化を図るとともに、日進月歩する最新医学に対応できるように学術活動を振興させ、医療現場でチーム医療を推進できる人材育成を進め、職域拡大を図ります。

会長に就任以来、"日臨技を新生させ、未来を切り拓く"をスローガンに支部・都道府県技師会の協力をいただき、様々な改革・改善に着手し、真剣に取り組んできました。今後もこの方針は変更しません。

会員の皆さんに対しては、最新の情報提供に努め、透明性と公平性を確保します。また、自らどこにでも出向き、"いつでも、どこでも、だれとでも"対話し、相互理解に努めます。

また、都道府県技師会を始め、行政や医療団体、臨床検査業界、学術団体との連携を深め、臨床検査の発展に努めます。

更には、日臨技内外から多くの方々からの推挙いただき、会員の声を国政に反映するため、日臨技会長として、参議院議員選挙に向けて取り組む決意をしました。そして、臨床検査の価値を高め、臨床検査技師の地位向上を図り、業界全体の発展に繋げます。

学術と渉外を基軸にした日臨技の運営方針の上に、先輩が築いてきた日臨技の基盤の上に、創設の精神を踏まえ、次世代の未来創出に向けて、過去の良いものは堅持しつつ、次の時代を拓く改革・改善を進め、会員から信頼され、強く・頼りがいのある組織運営を目指します。

私は長年のへき地病院の臨床現場や県庁など行政機関での事務職、そしてスタッフ職から管理職まで経験を活かし、長野県技師会や日臨技での理事、会長など役員 を務めさせていただきました。今後も会員のみなさんとともに、「日臨技を新生させ、未来を切り拓く」ことをここに堅くお誓いします。

この度、多くの会員の皆さんから「4年間の実績を踏まえ、更にがんばれ」と励まされ、みなさんのご推挙に応じるべく、ここに私は会長の立候補を決意いたしました。

最近の日臨技は「動きが早くなってきた」との言葉を聞きますが、まだまだ十分ではありません。今日の急速に変化する社会情勢、それに動く医療環境を迅速に対 応していかなければ、私達の未来はありません。日臨技、臨床検査技師に今、必要なことは"守ることでなく、攻める"姿勢です。また、環境の変化に対応でき ないものは滅びてしまう。この認識を会員と共有し、誠心誠意、未来に向けて取り組んでいきます。

新たな"臨床検査技師像"を、私たちの自らの手で作りましょう。

<会員の皆さまへのお約束>

私が実現すること

1 学術活動の振興

(1) 日臨技・支部、都道府県技師会との学術ネットワークを活用し、情報提供と会員同士の情報の共有化を進めます。

(2) 都道府県技師会との機能分担をはかりつつ、学術活動に対して人的・財政的支援を行う。

(3) 日本医学検査学会及び支部学会を継続するとともに、支部においては会員への利便性に配慮した学術活動を推進します。

(4) 高度先端医学セミナーや先駆的臨床検査技術研修会を通じて、最新医学知識や医療技術について会員への普及に努めます。

(5) 関連する学術専門学会との連携を強化し、共催・併催など各種学術集会を通じて会員の学会活動を支援します。

2 制度・法制の充実と職域拡大

(1) 臨床検査技師等に関する法律の第2条の改正に向けて、国会対策を強化します。

(2) 厚生労働省など行政機関との情報交換を密にするとともに、国の主管する会議に委員派遣や関係機関への臨床検査技師の登用を働きかけます。

(3) 日本医師会や日本病院会など医療団体との連携を強化し、日臨技の事業への支援協力に取り組みます。

(4) チーム医療推進協議会や臨床検査振興協議会の運営に積極的に参加し、医療技術職や関係団体との連携強化を図り、政策要求を図ります。

(5) 診療報酬改定等へ提言できるように政策調査機能の充実を図ります。

(6) 臨床検査技師連盟と連携し、常に組織内候補を擁立し、国政へ参加を目指します。

3 組織基盤を拡充し、国民から信頼される組織への確立

(1) 新入会及び再入会の促進を図り、6万人会員の達成を目指します。

(2) 会員の就労支援事業や共済互助事業を継続し、福利厚生を充実します。

(3) 会員に迅速に情報発信できるように電磁的伝達システムの構築を進めます。

(4) 定款・諸規定の改定を踏まえ、事業担当に合わせ、副会長(代表理事)の複数配置を進めます。

(5) 次世代の役員候補者の育成に努め、役員への女性の登用を推進します。

(6) 法人会計に基づいた適正な会計処理とともに、透明性の高く、効率的な財政運用を図ります。

(7) 臨床検査に関する公益事業を推進や各種広報媒体を通じて、国民への臨床検査の重要性をPRし、臨床検査技師の社会的知名度の普及に努めます。

(8) 将来の優秀な臨床検査技師を確保するため、高校や養成校への広報活動を強化します。

4 教育・研修を充実し、将来を担う人材育成

(1) 委員会等の答申に基づき、新生涯教育研修制度の構築に向けて、"ステップアップ型"の新たな生涯教育研修制度を創設に向けて取り組みます。

(2)  臨床検査技師を対象とする認定技師制度については、日臨技認定センターの事 業を中心に積極的に取り組みます。

(3) 医療政策に関与できる"専門技師制度"の構築に向けて、情報収集や理論構築に 取り組みます。

(4) 今後の医療に必要で、且つ従事者の少ない分野への支援や職層別の研修会などを創設します。

(5) e-ランニングや技術教本の発刊を通じて、会員の自己学習の環境を整備します。

(6) 海外の技師会との学術・人的交流を促進と海外留学制度を創設し、国際化を進めます。

5 精度保証による医療水準の向上とチーム医療の推進

(1) 精度管理認証施設制度の普及や臨床検査精度管理調査事業やデータ標準化事業などを基に、総合的な臨床検査の精度保証を確立し、診療機能の向上に繋げます。

(2) 臨床検査に関する団体との連携を深め、共用基準値など臨床検査の普及・啓発に努めます。

(3) 検体採取等に関する厚生労働省指定講習会を継続するとともに、検査説明・相談できる技師育成事業を発展させます。

(4) 病棟や外来、在宅などで臨床検査技師が活躍できるような制度・政策を国や医療団体に要請行動を取ります。

(5) 先駆的チーム医療実践講習会を継続し、従事者の教育・研修を図り、職域拡大に努めます。

これら5つの視点から目標を達成するためには、しっかりとした行動計画を立案、遂行することが「宮島よしふみ」に与えられた使命と心得ています。

※立候補要旨は提出された原文まま

2016.02.08
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