本研究の目的

高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、都道府県は医療費適正化計画を策定し、住民の健康保持や医療の効率的提供を推進することが求められている。2024年度から始まる第4期計画では、効果的・効率的な医療資源の活用を新たな目標とし、これに関連する実態の分析が必要とされている。
本研究の目的は、2024年度から始まる第4期医療費適正化計画に向けて、効果が乏しい医療、地域差のある医療、特定健診等の効果について、諸外国の文献レビューやNDBデータを用いた実態調査と分析を行うことである。

研究課題
レセプト情報・特定健診等情報を用いた医療保健事業・施策等のエビデンス構築等に資する研究
課題番号
23AA2004
研究年度
令和5(2023)年度から令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
今村 知明 (公立大学法人奈良県立医科大学 公衆衛生学講座)
研究分担者(所属機関)
野田 龍也(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部公衆衛生学講座)
西岡 祐一(奈良県立医科大学 公衆衛生学講座)
明神 大也(浜松医科大学 医学部健康社会医学講座)
宮脇 敦士(東京大学 大学院医学系研究科)
板橋 匠美(日本臨床衛生検査技師会 政策調査課 / 東京医療保健大学 総合研究所)
小野 孝二(東京医療保健大学 看護学部大学院看護学研究科)
牧戸 香詠子(東京大学 大学院医学系研究科生物統計情報学講座)

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日臨技の役員等が関係し実施した内容

<令和5年度> 臨床検査領域における医療資源の投入量に地域差がある医療について

政策的介入の余地があるような項目として臨床検査領域に着目した場合での例を示すため、専門団体の立場からどの医療サービスを優先して分析するべきかについて、NDBオープンデータと都道府県人口を提示の上、分野に関連する団体として日本臨床衛生検査技師会へのヒアリングを実施した。
データ分析及び専門団体の意見を収集した結果、臨床検査領域においては次の2項目が重要とされた。
訪問診療における超音波検査
直腸肛門機能検査
これら項目では地域差が認められ、その理由として人材確保が難しい地域専門医の地域偏在や、新たな検査項目の普及状況が要因として挙げられた。

研究協力者:板橋 匠美(政策調査課 主幹)

<令和6年度>訪問診療及び往診における超音波検査投入量の地域差について

臨床検査領域のうち、令和5年度に課題として示した訪問診療での超音波検査について、2020〜2023年度のNDBオープンデータを用いて都道府県別の算定状況を分析した。
訪問診療と往診を対象に、地域差や診療形態別の特徴、年次推移を定量的に把握するとともに、関係団体へのヒアリングを実施した結果、都道府県間で腹部と心臓の同時算定や継続的活用の有無などに大きな差がみられ、高算定地域では在宅医療体制の充実や高齢者人口の多さが背景にある可能性が示唆された。
訪問診療における超音波検査は在宅医療の質向上に資する一方、地域間格差が大きく、政策的支援やガイドライン整備による普及促進が求められる。

研究分担者:板橋 匠美(政策調査課 主幹)

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