認定救急検査技師

 近年、各医療施設における24時間体制の日常化に伴い、救急医療や緊急検査、時間外検査に対する検査技師の関心(不安も含む)は非常に強く、今後益々その重要性は高くなるものと思われる。しかし、正確な検査結果を遅滞なく迅速に提供することについて、その知識と技量を備えた臨床検査技師は十分に確保されていないのが現状であると考える。そのような中、長足の進歩をとげる検査機器を救急医療に十分活用し、救急患者の診療において適時かつ適切に対応する事ができる臨床検査技師の育成ならびに知識と技術の普及のために、2012年日本救急検査技師認定機構が設立された。本機構は、日本臨床救急医学会、日本臨床衛生検査技師会、生物試料分析科学会、日本臨床検査同学院、体液・代謝管理研究会、緊急検査研究会を主たる協力支援団体としており、統一した基準の下に救急臨床検査に関わる技術者の認定を行い、地域や時間を問わず実施される救急診療において、臨床現場に即した迅速な検査結果を提供し、かつ安全性を担保する知識・技術を普及させることによって国民の保健衛生の向上と、社会の発展に寄与することを目的としている。2015年4月現在、救急検査認定技師取得者は全国で213名おり、今後の救急医療に臨床検査領域からの連携(支援)に向け期待が寄せられている。2016年度から、認定制度は日臨技認定センターで運用されている。
 救急検査認定技師には、救急診療の情報を把握し救急診療が理解でき、救急患者に対して現状の検査機器を有効に用い、安全・迅速・円滑・適切な検査ができる技術や知識が求められる。また、経験や知識を積むことにより、救急診療に従事する検査技師を地域や自施設の区別なく指導・育成してくれることも視野に入れている。したがって、認定取得後は行動・発言・指導力において大きく変化することを願ってやまない。

(文責:福田 篤久、丸田 秀夫)

 補足:2016/08/20
 救急部門の検査業務に関しては、ある種ジェネラリストというスペシャリティーを求められる領域であるといえます。看護師・薬剤師・診療放射線技師は臨床検査技師より先んじてこの領域の認定資格制度を構築し認定制度を運用しておりました。
 そういった背景の中、関係各団体のご支援により、日本救急検査技師認定機構(以下認定機構)が発足し、臨床検査技師の認定制度がスタートしたのは皆さんご承知の通りです。
 認定機構の立ち上げは難産ではありましたが、第1回の認定試験まで2年間の準備期間を経て、これまで3回の認定試験を実施し、制度の普及から教育・認定を行なって参りました。
 一定の成果を積み上げた段階で、今後更なる救急検査認定技師の質の向上と制度の充実を目的に、日本臨床衛生検査技師会認定センターへ、その機能を移管することになりました。それに伴い、他の日臨技認定資格と歩調を合わせるため、名称を「認定救急検査技師」に変更することとなりました。
 制度移管後は、日臨技だけではなく認定機構設立当初から多大なるご支援を頂いておりました、一般社団法人・日本臨床救急医学会との2団体による認定資格(認定センター移管前より移管後の構想として、当時の臨床救急医学会代表理事の 横田順一朗先生と日臨技宮島現会長との間で、両団体のコラボによる質の向上と、認定証に更なる価値観を持たせる意味合いで決定された)とし、2016年度受験からは日本臨床救急医学会会員であることが条件となりました。これは臨床検査技師の立ち位置だけではなく、より臨床に近づく事により実践的かつ有効な急性期患者の治療支援に必要なことだと理解しております。
 皆様方には、日本臨床救急医学会年会費の負担が増えますが、救急検査の充実に日本臨床救急医学会は極めて有益な学会であると考えますので、ご理解をいただきますようお願い致します。
 認定機構による認定者(2014年から2016年3月の認定登録者)につきましては次回更新までの入会を条件としています。認定証の連名再発行に関しては、移行して第1回目の認定試験となる第4回認定救急検査技師制度合格者の認定証発行に合わせて、第1回から第3回認定者には連名の認定証書を再発行する予定であると日臨技事務局より連絡を受けており、認定機構も承諾しております。

(文責:福田 篤久)

認定試験

令和5年度 認定救急検査技師制度 第7回認定試験(通算第10回認定試験)開催日決定のお知らせ※実施要項を掲載いたしました(7月4日付)☆締切を11月3日(金)まで延長いたしました。(10月25日付)

日時 2023年11月26日(日) ※申込受付:10月1日(日)開始予定
場所 幕張メッセ国際会議場
参加費 受験申請料:20,000円(クレジット決済のみ) *受験申請料は一切返金しません。
参加資格 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 会員
内容 令和5年度 認定救急検査技師制度 第7回認定試験(通算第10回認定試験)開催日決定のお知らせ 開催日時:令和5年11月26日(日) 開催場所:幕張メッセ国際会議場
募集人員 100名
申込締切 2023 年10月1日(日)〜2023年10月31日(火)⇒2023年11月3日(金)まで

日本救急検査技師認定機構情報

第26回 日本臨床救急医学会総会・学術集会のお知らせ

認定センター主催研修会

令和6年度 認定救急検査技師 行列のできるスキルアップ研修会partXIII 【オンデマンド+現地併用】【申込受付開始 3月6日(水)〜】

日時 オンデマンド配信:令和6年4月13日(土)9時〜5月7日(火)12時 現地:令和6年5月10日(金)15:30〜19:00
場所 オンデマンド:日臨技Web 研修会システムより視聴 現地会場:石川県 金沢市 ※詳細は確定次第別途連絡します。 ※オンデマンド・現地すべて受講で単位が付与されます。 ※現地用の事前参加申込はオンデマンド履修後登録可能となります。
参加費 5,000円(税込)※クレジット決済のみ
参加資格 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 会員
内容 令和6年度 認定救急検査技師 行列のできるスキルアップ研修会partXIII【オンデマンド+現地併用】 【概要】 1.オンデマンド編より事前参加申込 2.オンデマンドを期日までに視聴 履修登録 3.現地編に事前参加申込 ※オンデマンド編を履修登録しませんと事前参加申込はできませんのでご注意ください。 詳細はプログラムの申込要領をご確認ください。
募集人員 100名
申込締切 オンデマンド:令和6年3月6日(水)〜令和6年4月30日(火) 現地:令和6年4月14日(日)〜令和6年5月7日(火)

認定資格更新情報

更新料 5,000円(クレジットのみ) 申込締切 受付期間:2023年10月1日(日)〜11月15日(水)
対象 認定期間の終了時期が2024年3月31日の認定者

※有効期間の確認方法:
会員専用サイト⇒日臨技会員メニュー⇒会員情報確認⇒日臨技認定資格歴
(新型コロナウィルス感染症拡大の影響で2020年度の一年間認定制度を凍結し、認定期間を一律に一年延長しております。)

認定資格者名簿

資格情報 令和5年4月1日現在

研修会承認申請情報(方法・様式)

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